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| 結婚には欠かせない縁結びと言う言葉があります。 この言葉は「えん」と「むすび」との二つの言葉より出来ています。 「えん」は音読みですので中国から伝わった言葉です。仏教で言う「因縁」、「関係により生じてくること」といった意味になります。 「むすび」は訓読みで日本語です。普通はこれを「結びつけることだ」と簡単に考えてしまいますが、「コケむす」「うむ」など「うまれてくる」という意味の「むす」と、「神様の霊力」という意味の「ひ」が合わさった言葉です。つまり「うまれてくる神様の霊力」という意味が「むすひ」なのです。 |
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日本神話を記した「古事記」の二番目に現れた神、高御産巣日神(たかみむすひのかみ)三番目の神、神御産巣日神(かみむすひのかみ)に有るように、全てのものが生成して行く様を重要な神様の霊力と考えて来ました。 ちなみに、息子(むすこ)娘(むすめ)はこの神様のお力を得て生まれて来た子供と言う意味です。また「ひ」は、先述の通り「神様の霊力」、「たましい」の意味で、日や火も古代から「ひ」と呼ぶのもその重要で不思議な働きを考えると同意と思われます。また、「神様からたましいを与えられた子供」として、男の子を彦(ひこ)、女の子を姫(ひめ)とも呼びます。古代からの日本人は全てのものを産みなす「神の霊力」を尊び、大切にして来たのです。この霊力が表れる最たる事は男女・雄雌の仲であり、二つの紐(ひも)を括り付けることがこの姿を連想させ、何時しか「結ぶ」と言う意味に使われるようになったのでしょう。結納品など水引の凝って複雑な結び方もこれで合点がゆきます。 |
| 「結婚」は、一家を成し、縁による「出会い」と神様に産霊(むすひ)のお力を頂き、次代を担う子孫を授かり、受け継いで行くことであり、生きとし生けるもの全ての責務と言えます。この重要さは自然と共生していた古代人だからこそいっそう理解していましたが、科学の発達した現代でもまったく変わりありません。そして人生や社会の重要な節目の折々にその意義と決意をしっかり認識する上に欠かすことの出来ないのが儀式です。結婚式は人生にも社会にも示す大切な節目であり、決意の瞬間です。 |
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(本橋宣彦 (もとはし のぶひこ) 1960年生まれ。國學院大學卒業後、杉並区阿佐ヶ谷にある馬橋稲荷神社の禰宜(ねぎ)となる。東京都神道青年会の副会長を務め、神職の有志からなる「神前結婚式勉強会」のメンバーでもある。 |